ちび龍の修練場

文系総合職のふつーのビジネスパーソンが、食いっぱぐれないキャリア構築と、社会変革の両立を考えていく思考のラボ。

仮説:SNSと地方創生の共通点(2)

 まあ共通点と言ってもひとつではないと思うので、これらの相性の良さみたいな話も含めれば、話はどんどん広がっていくだろう。

 

まず、地方創生と適当なワードを使ってしまったが、ここでの意味は、「地方経済の活性化、ないしは人口増加、ないしは経済性の向上に関わらず地域におけるQOLが向上する人々が増えること」としておく。2つ目は、地方における雇用とセットのはずだが、その居住地域外の企業で働いているケースもあるかもしれない(少なくとも住民税は払う訳だが)。3つ目は、そういう人が1人だけでなく、2人、3人…と増えることで実際には地域コミュニティの活性化のようなものを意味することになるだろう。

 

いくつかあると思われる共通点の中で、自分が一番意識しているのは、「ユーザーの積極的参加・関与により、コミュニティやサービスが形成される」という点だ。そういう意味では、SNSだけでなく、C to Cビジネスなんかも含まれると思う。最近では、B to Cでも、B to Bでも「顧客に寄り沿う」とか「顧客と一緒に課題を解決していく」という思想でカスタマージャーニーや製品が設計される風潮が強くなってきてはいるが、ユーザーがコミュニティをつくって、それを腐らないようにしていくだけの継続的な、そしてめんどくさい関与(もちろん最初は楽しくて始めるケースが多い訳だが)をする、という性質とは異なる。

 

組織や共同体のメカニズムを観察・考察するのが大好きな私みたいな人間にとっては、SNSをはじめとしたユーザー参加型のインターネットコミュニティも、地方創生も、ウォッチし、(消耗しない程度に)参加することは興味深い。もちろん、しっかりそのコミュニティを楽しむときは、その分運営に貢献するようにしている。(私の人生における大きな研究テーマのひとつは、「いかにコモンズの悲劇をなくすか」だ。完全にはなくせないが、可能な限りなくすにはどうしたらいいか、と考えている)。

 

そういう意味においては、DAOやメタバースなど、技術的にどんどんバーチャルなコミュニティ・組織の自治が可能になる中で、最初はルールもない状態から、徐々にマナーやルール、様々なTipsが発見されていく様子はおもしろいし(自分で発見すること含め!)、これが地方のコミュニティやビジネスに活かされる、あるいはその逆もあるだろう。

 

最近はまたコミュニティ運営に関わることになり、手触り感を感じている。